背景
naranaraプロジェクトが始まったきっかけは、奈良を中心に活躍されている通訳ガイドの方から「海外からのお客様に対して奈良の情報を広く届けるガイドブックがない」というお話をお聞きしたこと。そこからリサーチを進めてみると、奈良のインバウンド観光産業は次の3つの問題に直面していることがわかってきます。
1. 多くの旅行客は奈良公園を中心とした6時間という短い滞在で他府県に移動してしまう
2. 他言語・英語の案内が少ないなど、外国人観光客に対するもてなしの質が低い
3. 広域の観光情報案内が不十分で、奈良市以外の魅力が伝わっていない
概要
奈良のインバウンド観光の状況を改善するため、編集事務所のMUESUM、デザイン事務所のUMA/designfarmにご協力をいただき、幾度も議論を重ね、ガイドブックではなく幅広く読者に情報を届けることができるフリーペーパーを発行。特集地域の方々とできるだけ多く対話して観光ルートを考え、推薦者として登場いただくなど“奈良の人の顔が見える情報誌”として制作を行っています。
外国人旅行客の方々に“奈良ならでは”の情報を届けると同時に、現地に率先しておもてなしをしてくれる人やお店、ツールが増えていくなど、その地域に外国人を感動させるような体験を生み出す取り組みも実施。各地域を順番に特集し、奈良と外国人旅行客が共に幸せになるようなしくみと、今までになかった奈良の観光の見え方をつくりたいと考えています。
仕様:2012年5月21日創刊 / タブロイド版 16項 / 発行部 6万部
生み出したい3つの効果
1. 奈良のおもてなしの向上 「まちづくり」
日・英のバイリンガル表記により、現地の方々と外国人とのあいだに「naranara」を通じたコミュニケーションが生まれ、おもてなしの先導者が誕生しはじめています。また、発行と同時にコミュニケーションツールの英語化促進、外国語ガイド団体設立支援、ゲストハウス設立支援、観光ルート開発、地域対話などを行っています。
2. 奈良での滞在時間を延ばし、南下してもらうこと 「着地型」
自治体を越えたエリア発行を行うことで、観光客の滞在時間を濃くし、滞在単価を上げ、奈良公園以外の地域への誘客を行います。
3. 宿泊者およびインバウンドを増やすこと 「発地型」
フリーペーパーを奈良県外へも提供することによって、奈良への誘客を増やし、宿泊客や外国人の誘客を促します。日本語併記およびデザイン性の高い紙面が評価され、今まで奈良を訪れることのなかった、20代~30代の若者のへの誘致効果も表れています。
設置箇所
奈良県内県外の100カ所以上に設置しています。
奈良県
JR駅前観光案内所、松前旅館、ウガヤゲストハウス (各観光案内所、ホテル、ゲストハウス14軒、 奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合)Shop TABI-JI / 藝育カフェsankaku / 春鹿 / ベセル / 粉もん屋八 / カナカナ / 奈良オリエント館 / クロネコならTABI / など
奈良県外
関西空港関西観光情報センター / 日本政府観光局JNTO(TIS新大阪•京都駅•難波駅) / 澤の屋旅館 / 奈良まほろば館 / 京都サイクルツアープロジェクト(KCTP) / ホテルアンテルーム京都 / 京都デニムショールーム / ONLY FREE PAPER / KIITO / スタンダードブックストア心斎橋店•茶屋町店 / graf / 恵文社一乗寺店 / メビック扇町 / など
CREDIT
後援 | 奈良県 / 奈良市観光協会 / 奈良県ビジターズビューロー / 大和郡山市観光協会 / 斑鳩町観光協会 / 明日香村 / 明日香村地域振興公社 / 飛鳥京観光協会 / 古都飛鳥保存財団 / 明日香村商工会 |
編集長 | 前田展広 (株式会社シーズクリエイト) |
副編集長 | 赤司研介 (株式会社シーズクリエイト) |
アドバイザー | 松村洋子 (奈良SGGクラブ) |
編集ディレクション | 多田智美 (MUESUM) |
編集 | 坂本美幸 / 永江大 / 朝山貴弘 (MUESUM) |
アートディレクション | 原田祐馬 (UMA/design farm) |
デザイン | 西野亮介 / 廣田碧 / 津田祐果 (UMA/design farm) |
撮影 | 渡邊一生 / 増田好郎 |
表紙撮影 | 秋山まどか |
イラスト | ニシワキタダシ |
翻訳 | Bob Heffill (Quest Japan Limited) / Duncan Brotherton (OOO / Ps) |
外部リンク naranara.jp